2007.2.26 月曜日 00:51
虚数と言われピンとくるものが「i」だ。この「i」は虚数単位と呼ばれる記号で、iを2乗すると「-1」になることは数学を勉強してきた人にとって覚えがあるだろう。虚数と反対の数字は実数である。実数とは、簡単に言うと連続した普通の数字のことだ。この表現は複素数(a+biと表現されるもの)の概念が導入された際に普通の数字を表現するために作られた言葉だ。虚数を英語にすると「imaginary number」と略される。直訳すると「虚ろな数字」、もっとわかりやすく言うと「頭の中で想像する数字」という意味になる。これらの意味からするとどうでもいい数字のように思うが、実際のところ数学に与えた虚数の影響は大きい。
誰にでも馴染みのある方程式、2次方程式が有名だろう。解を求めるのに公式があったと思う。どんな方程式でも虚数を使えば解を書き表すことができる。それが3次方程式でも4次方程式でもだ。そもそも虚数は16世紀に欧州で考えられた。当時の欧州では、方程式の解の早解き競技というものがあって(実に面白そうな競技だ)、方程式の解を早く解くためには公式を使って解を導くのが最適だ。その公式を使う場合、方程式の解が実数であっても計算の過程で虚数を使わなければいけない。虚数が考えられた16世紀、虚数は方程式を解くために作られた数字ではなかった。なぜならば当時の方程式の解は、正の実数とセロしか認められなかったためだ。実用として考えたわけではない虚数がいつのまにか実用的になってしまったのだ。
時代が進むにつれて数学も進化するのだが、複素数や8元数のような新しい数字にも虚数「i」が使われる。今の数学で虚数は重要な数字となっているのだ。
それを考えると、直訳した意味では可哀想だと思う。
映画「博士の愛した数式」で語られる「iは愛するのiだ」は正しく虚数にとってふさわしい数字だと思う。
Posted by umetaro ::
2007.2.26 ::
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